小型犬に多くみられる「僧帽弁閉鎖不全症」は早期発見がカギ
僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓にある「僧帽弁」の機能低下によって全身に送り出されるはずの血液が逆流してしまう状態を指します。犬の心臓疾患ではもっとも多くみられる病気で、チワワ、キャバリア、マルチーズなどの小型犬が発症しやすいことが分かっています。
初期の僧帽弁閉鎖不全症は症状がほとんどなく、ワクチン接種などの際に偶然発見されるケースも少なくありません。一方で僧帽弁閉鎖不全症は自然治癒が期待できず、確実に進行する病気ですから、何よりも早期発見・早期介入が大事になります。
僧帽弁閉鎖不全症のステージはA~Dに分類され、咳が出る・動きたがらないなどの症状がみられるB2の段階であれば、強心薬の服用によって心不全の発症を遠ざけることができます。大切なペットの命を守るためにも、中齢期といわれる年頃になったら定期的な健康診断を心がけていただきたいと思います。
- さざんか動物病院
- 梅田 直樹 院長
- 越谷市/西新井/越谷駅
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