橋本 清利 院長
KIYOTOSHI HASHIMOTO
医療のあらゆる垣根を取り除き、「笑顔こぼれるアットホームなクリニック」を目指して
米国 Ursinus College卒業(生物学・心理学専攻)。鹿児島大学医学部学士編入・卒業。茅ヶ崎徳洲会総合病院にて初期臨床研修。市中病院にて外科医として7年間勤務後、市中病院で乳腺外科医として4年半勤務。訪問在宅診療に従事後、2024年に『由比ガ浜総合診療クリニック』院長に就任(JR「鎌倉駅」より徒歩10分、江の島線「和田塚駅」より徒歩2分)。

橋本 清利 院長
由比ガ浜総合診療クリニック
鎌倉市/由比ガ浜/和田塚駅
- ●内科
- ●外科
- ●訪問診療
心理学を学んだ経験から、医師の世界に

私は米国の大学で心理学および生物学を専攻していました。当初はカウンセラーを目指していたのですが、学びを深めるうちに、精神的な不調に対して薬理的・医学的なアプローチができる精神科医という道に魅力を感じるようになったのです。日本に戻った私は、鹿児島大学の医学部へ学士編入という形で進学し、本格的に医学の道を歩み始めました。もちろん当初は精神科に進むことを考えてたのですが、医学を学んでいくにつれ、より明確に治療効果が期待でき、身体所見から診断に結びつけられる診療科を志す気持ちが次第に強まっていきました。幅広い知識と即応力が求められる救命救急という分野に興味を惹かれた時期もありましたが、最終的には研修先となった茅ヶ崎徳洲会総合病院の「メスの持てる内科医を育てる」という言葉に共感し、外科の道を選びました。初期臨床研修終了後は外科医として7年間、さらに乳腺外科医として4年半の勤務を経験しました。そして40代半ばを過ぎ、今後はより内科的な診療に力を入れていこうと考え、訪問診療の現場へ。そのなかで、より地域に根ざした医療を提供する場としてクリニックを開くことを考えていた矢先、由比ガ浜のこの地で長く続いてきたクリニックを引き継ぐお話をいただきました。それが2024年のことになります。
総合診療に携わるものの責任と役割

当院では、特定の疾患に特化するのではなく、できる限り幅広く診療することを心がけています。たとえば「咳」という症状一つとっても、耳鼻科的な疾患なのか、呼吸器内科的なものなのか、はたまた逆流性食道炎が原因かもしれません。専門分野が細分化された現代医療の中では、それぞれの科で「専門外」となる部分が存在します。そうした診療の“隙間”を埋められる存在でありたいと考えています。
もちろん、診断の結果、より専門的な診療および治療が必要な場合は、専門医と連携しながら診療を行っていきます。重要なのは、最初の段階で「どの方向性に問題があるか」を見極めること。それが総合診療医としての責任であり、役割であると考えています。
また、診察にあたっては患者さんの背景や生活習慣にも注意を払い、単なる症状の解消にとどまらず、その方の人生全体に目を向けることを大切にしています。病気は身体の問題だけでなく、心や環境との相互作用の中で起きるものです。患者さんの「声にならない訴え」に耳を傾ける姿勢を忘れずにいたいと思っています。
外来と訪問診療をつなぐハイブリッドな医療

私が大切にしていることの一つが、「垣根をなくす」という考え方です。一般的に、訪問診療を始めると、そのまま継続的に訪問でのケアが続き、外来との連携が分断されることが少なくありません。しかし、私の考えでは、外来と訪問診療は本来つながっているべきもので、患者さんの状態や生活環境に応じて柔軟に行き来できることが理想です。
例えば、外来で通っていた高齢の患者さんが病気や足腰の衰えで通院が難しくなった場合、同じ医師が訪問診療へ移行する。そして体調が回復し、また外来で通えるようになれば、再び通院診療に戻る。こうした一貫した診療ができるのは、地域密着型のクリニックならではの強みです。
訪問診療では、地理的にも精神的にも患者さんの生活により深く入り込むことになります。だからこそ、常に主治医としての立場を保ちつつ、患者さんとそのご家族の生活に寄り添った医療を提供していきたいと考えています。
「そろそろ期医療」という新たな視点
当院では、「終末期医療」という言葉の代わりに「そろそろ期医療・ケア」という考え方を掲げています。これは、積極的な治療のステージから次の段階へと移行する時期に、患者さんとともにどう歩んでいくかを大切にしたいという思いからです。
私自身、外科医として「治す医療」に長く携わってきました。だからこそ、治療の限界が見えたその先も、同じ医師がその患者さんに伴走し続けることの意味を深く感じています。「今まで一緒に治療を頑張ってきた」という事実は、患者さんと医師との信頼関係の証です。その信頼のもと、残された時間をどう過ごすか、どう支えるか。そこにも医師としての大切な役割があると感じています。
「そろそろ期」とは、人生の集大成をどう迎えるかを共に考える時期でもあります。治療からケアへの移行を滑らかにし、その人らしい時間を大切にする医療。それをこれからも実践していきたいと考えています。
これから受診される患者さんへ
医師としてのキャリアの中で、外科から乳腺外科、訪問診療、そして今の総合診療と、さまざまな領域を経験してきました。そのなかで常に感じてきたのは、「専門性を持ちつつも、広く患者さんを診る視点の大切さ」です。だからこそ、当院では年齢や疾患の種類にとらわれず、患者さん一人ひとりに応じた柔軟な医療を提供していきたいと考えています。
由比ガ浜という地域は、自然が豊かでありながら、生活にも密着したあたたかい場所です。ここで診療を続けてこられた歴代の先生方の想いを引き継ぎながら、新しい形の医療を目指していくこと。それが今、私に与えられた役割だと感じています。
健康に不安を感じたとき、どこに相談すればいいかわからないとき、どうか一人で悩まず、気軽にご相談ください。「まずはここで話を聞いてもらおう」と思っていただけるような、安心できる場所でありたい。その想いを胸に、これからも診療にあたってまいります。
※上記記事は2025年7月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。
橋本 清利 院長 MEMO
外科専門医
- 出身地:大阪府
- 出身大学:鹿児島大学医学部
- 趣味・特技:空手、フットサル
- 好きな音楽:ロック
- 好きな映画:アクション
- 好きな場所:鎌倉
- 座右の銘:「人間万事塞翁が馬」
橋本 清利 院長から聞いた
『発熱』
発熱は原因を見極めたうえで、必要な治療を選択することが大切
一般的に、ウイルス性の感染症は比較的軽症であることが多く、命にかかわるケースは稀です(新型コロナウイルス感染症など一部例外を除く)。一方、細菌性の感染症は、肺炎などをはじめ重症化するリスクがあるため、適切な治療が求められます。この違いを踏まえて、当院では治療方針を慎重に決めています。
診察の場では、「強めの薬をください」とおっしゃる方も少なくありませんが、その背景には「抗菌薬(抗生物質)を出してほしい」という期待があるように感じます。しかしながら、ウイルスと細菌はまったく異なる病原体です。細菌感染であれば抗菌薬は確かな効果を発揮しますが、ウイルス感染の場合にはそもそも効果がなく、むしろ副作用のリスクの方が大きくなることもあります。たとえば抗菌薬による腸内環境の乱れや下痢、薬剤性腸炎といった問題が挙げられます。
当院では、そうしたリスクも含めて冷静に判断し、「本当に必要な場合にのみ抗菌薬を使う」という方針をとっています。発熱は、症状の一つにすぎません。その背後にある原因をしっかり見極めたうえで、必要な治療を選択することが、患者さんの健康を守るうえで何よりも大切だと考えています。
グラフで見る『橋本 清利 院長』のタイプ
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どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
CLINIC INFORMATION

由比ガ浜総合診療クリニック
橋本 清利 院長
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