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加藤 貴弘 院長

TAKAHIRO KATO

健康を求めるためには、体の内側へ。ご自身でできることを親身になってサポート

広島大学医学部卒業。国立国際医療センターに勤務(うち、ベトナムに3ヶ月間派遣)。宮城県立こども病院、横浜新都市脳神経外科勤務を経て、2011年7月に『相武台脳神経外科』院長に着任。2020年10月1日、現在地へと移転(小田急線「相武台前駅」から徒歩4分)。

加藤 貴弘 院長

加藤 貴弘 院長

相武台脳神経外科

相模原市南区/相武台/相武台前駅

  • ●脳神経外科

様々な転機を経て、地域の方の健康に貢献できる道に

加藤 貴弘 院長

医者ならではのスキルとして「外科」と思ったこともありましたし、祖父も父も外科医でしたので、外科、中でも脳神経外科を選びました。外科医として歩み始めた時、ベトナムに医療研修に赴いたことがあります。語弊があるといけないのですが、当時、自分よりも境遇的に恵まれない人たちが必死になって勉強している姿を見て、「なんて僕は恵まれてるんだろう」という思いを抱いたのです。医療者として、人として、見る世界が変わっていったのはその時だったかもしれません。

2011年に縁あって『相武台脳神経外科』を引き継がせていただきました。脳外科の病気は発症後の後遺症を考えても、大きな負担がかかることになります。一方、脳外科の病気は生活習慣病に端を発する部分がありますので、「その前にできることがあるんじゃないか」と思い始めたのです。ただ、外科医としての仕事にもやりがいを感じていましたので、ジレンマを抱えていたんですね。転機となったのは、東日本大震災でした。当時、病院に勤務していた仙台の空港が水浸しになり、「やりたいことがあるなら、今やるべきじゃないか」と考えるようになり、上司の先生から紹介を受け、開業医となったのです。10年近くが経ち、2020年に当地へと移転してきました。後述いたしますが、この移転はハイパーサーミアという治療を提供したいがため、という部分が非常に大きかったんですね。

現状を認識し、できることから始めていただくのが頭痛治療の第一歩に

加藤 貴弘 院長

頭痛やめまいの症状で来院される方が多く、それに伴い、大きな病気を危惧され、脳ドックを希望される方も少なくありません。当院では必要に応じ、脳梗塞や脳卒中、脳腫瘍や髄膜炎などの大きな病気がないかということを確認します。実際の治療はそれを経た後、ということになりますが、実のところ、ほとんどの頭痛は脳に原因があるわけではないのです。自転車に例えますと、ずっと使っていればチェーンに油がなくなりますよね。人間も同様で、背骨周りにだんだんと負担がかかってきて、それに伴い、背骨周りの深部の筋肉がガチガチになり、首や肩のコリから頭痛が派生します(緊張型頭痛)。また、背骨周りに絶えず負担がかかっていると、自律神経が緊張した状態となり、何かの拍子に脳の血管に異常をきたし、起こる頭痛もあります(偏頭痛)。今お話ししたように、頭痛のほとんどは医者がどうこうできるものではないのです。まずはその現状を認識していただき、ご自身の生活習慣を見直し、体質を改善することからすべてが始まります。「解決を外にではなく、内に求める」。そんなに難しい話でなく、自分にできることを見つけ、続けていくことが大切なのです。

第4のがん治療「ハイパーサーミア」

加藤 貴弘 院長

ハイパーサーミアは保険診療で認められており、第4のがん治療と言われています。癌は普通の細胞よりも熱に弱いという側面があります。42度から43度くらいがいいのですが、全身を42度にすると大変なことになります。インフルエンザなどで40度を超える熱を体験されたことのある方もいらっしゃると思いますが、40度を超えると本当にきついですよね。ハイパーサーミアは電磁波を用い、できる限りがん細胞の周囲のみを高温にするというメカニズムになっています。熱を上げることで癌そのものを死滅させる作用も期待できますし、加えて、周囲の免疫力が上がり、血流も良くなりますので、抗がん剤や放射線治療などの効果を上げる副次的な恩恵もあります。週に1回ほどのペースで治療をおこなっていけば、再発予防効果としても有効なものです。

質を改善することに目を向けることが大切

脳卒中は生活習慣病という側面があり、その予防を期し、患者さんの生活習慣を変えていくには何が有効かということを考え続けてきました。先にもお話ししましたように、癌も生活習慣病という側面があり、その体質改善の一環として、当院では高濃度ビタミンC点滴療法なども以前からおこなってきました。ハイパーサーミアはその観点からも非常に有効と考えたのです。氷山を例にしましょう。海から出ている氷を溶かすのが3大がん治療と呼ばれる、手術、抗がん剤治療、放射線治療です。短期的には非常に有効なわけですけども、一方で、海面の下にある氷も溶かさない限りは、何かの拍子に氷が飛び出してきたり、再発する可能性を残ることになります。頭痛診療についても同様ですが、現状の医療では体質改善ということが盲点になっています。一般的ながん治療と並行し、体質改善にアプローチしていくことが非常に大切なのです。

これから受診される患者さんへ

身体の状況を改善するため、食材などにも目を向けていて、ささやかながらクリニックで田んぼを借り、無農薬のお米を作るといった試みも始めています。地に足をつけたライフスタイルはすごく快適ですし、楽しいものってことをみなさんにも知っていただきたいですね。相武台でバスに乗ると、指を揉んでいらっしゃる方を目にされることがあるでしょう。指を揉むのは、当院で推奨している“身体と向き合う”方法の1つですが、開院から10年が経ち、地域に私たちが少しずつ溶け込んできている証左とも感じています。
年齢を経てくると、様々な心配が出てくるかもしれません。ですが、やり方によっては、家事や仕事の負担から解放されたその年代からが人生で1番楽しい時間になる可能性もあるのです。ご自身の身体とご自身の関係性がよくしていくこと。そのために私たちが貢献できることは多くあると思っています。どうぞお気軽にご相談ください。

※上記記事は2024年1月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

加藤 貴弘 院長 MEMO

  • 出身地:静岡県
  • 趣味:サーフィン
  • 好きな本:健康関連書籍/『反脆弱性――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方』
  • 為になった映画:『沈黙 -サイレンス-』(マーティン・スコセッシ監督)、『コーダ あいのうた』(シアン・ヘダー監督)
  • モットー:「身体の声を聞き続ける。そうすれば健康への道は開ける」
  • 好きな場所:神社

加藤 貴弘 院長から聞いた
『頭痛』

あなた自身の行動が頭痛の悩みを解放してくれる

頭痛のほとんどは、脳に原因はありません。自転車であれば、使っていけばチェーンに油がなくなりますよね。人も同様で、時が経ってくると背骨周りにだんだんと負担がかかるようになり、深いところの筋肉がガチガチになり、首や肩のコリから生じるのが緊張型頭痛と呼ばれるものになります。背中に10キロ、20キロの重りを常に背負って動いているようなものですから、それが自律神経のバランスもおかしくし、何かの拍子に頭の血管に異常をきたして起こるのが偏頭痛と考えられています。
つまり、頭痛とは医者がどうにかできるものではないんですね。変えられるのは、患者さんご自身だけなのです。頭痛を体から悲鳴が上がっているサインとして現実を直視し、日頃の生活習慣を見直していくことが求められます。

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