小野木 恵子 院長
KEIKO ONOGI
地域のこどもたちの健康増進に取り組む家庭医として。ご家族の不安をすべて受け止めたい
東京女子医科大学卒業。国立国際医療センター、聖路加国際病院、東京医科大学病院を経て、川崎市の保健所所長を歴任。2003年に『すこやかこどもクリニック』を開院(小田急多摩線「栗平駅」北口からすぐ)。
小野木 恵子 院長
すこやかこどもクリニック
川崎市麻生区/白鳥/栗平駅
- ●小児科
地域医療を担う1人の開業医としてできることを
両親が小児科医でした。とはいえ、娘の将来について、両親はそれぞれ別のことを考えていたようですね。私としては、とにかくずっと勉強を続けていきたいと考えていました。当時、医学部の勉強は理科系と文化系の中間にあるように思えました。その中庸をいく医学部での勉強が好ましく思え、この道を歩み始めたということなのです。
小児科を専門に選びましたのは、子どもの発育と発達に関われることの魅力が大きかったように思います。子どもは大人のミニチュアではなく、年齢によって、各々の子どもによっても違ってきます。その多様性に魅力を感じたのです。また何より、子供は可愛いですからね(笑)。
開業以前、私は川崎市各区の保健所に勤務していました。大学病院で小児科の臨床をずっと経験してきて、少し離れたところから見ることも大切なのではないかと思い、臨床と行政がリンクしている保健所に新たな視点を求めたのです。
結果として、この選択は非常に良い経験となりました。保健行政では、地域全体を見渡し、その中で地域の開業医が担う役割についても思いを巡らしていくことになります。ご存知の通り、二次医療に携わっておられる病院の先生方はとても忙しくしていらっしゃいます。私も地域医療を担う1人の開業医として、私にできることで地域医療をよりスムーズに循環させていくことができればと思っているところです。
ご家族の不安をすべて受け止めてあげられる存在に
お子さんはもちろんそうですけれど、ご家族が不安に思うことをすべて受け止めてあげたいですね。例えば、お薬が飲めなくて困っていらっしゃる方がおられます。こちらでは、私や職員が手伝い、お薬を実際に飲ませて差し上げるようにしています。飲んでいただかないことには、治るものも治らないですからね。
あれもこれもお話ししてますと時間が掛かってしまい、お待たせしてしまうことがあって申し訳ないのですけれど、かといって省くわけにはまいりません。ほんとに、時間が足りないんです。1日が48時間あればいいと思うんですけど(笑)。
アレルギー専門医としの知見を生かして
私がアレルギー専門医であることから、アレルギー疾患で受診される方は多いように思います。主に喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、そして食物アレルギーなどです。このうち喘息については、抗アレルギー剤などの良いお薬が出てきたことで、以前に比べれば入退院を繰り返される方は激減しました。その一方で食物アレルギーに関しては、一時期よりも目立ってきているという状況です。
食物アレルギーの根本的な解決は難しいものがあります。ですが、必要以上に制限するのも考えものです。一昔前は、離乳食を始める段階で血液検査をし、反応が出るならば控える、という時期がありました。それが今では、離乳食を始めて、どうしても反応が出るようであれば経口負荷テストをおこない、診断をしてから対応を決めることが一般的になっています。制限することで生活の質が変わってきますし、どれだけの量を食べられるかを決めて差し上げることが大切だと思っています。
子育ての知恵袋としてもご利用いただきたい
地域の小児科医として、親御さんへの啓発は大切なことだと思っています。お熱を例にしましょう。人間には体温を調節する機能が備わっていますが、小さいお子さんはその働きがまだ未熟なものですから、暖めて汗をかいて熱を下げるより、外に体温が逃げるようにして差し上げる方が適切です。同じところに行き着くにしても、エネルギーの消耗度が違うことになりますね。それから冷やし方や水分補給もそうです。お子さんに何かあった時の対応を事細かにお伝えすることが大切だと思っています。
以前であれば、おじいちゃんやおばあちゃんの知恵を借りることができましたよね。実際、こちらに見えるおじいちゃんやおばあちゃんは、本当に落ち着いていらっしゃいます。一味違うと言いますか、私から「おじいちゃま、おばあちゃま、よろしくお願いします」と頭を下げるくらいです(笑)。おじいちゃんやおばあちゃんに成り代るわけにはまいりませんけれど、知恵袋としても小児科を上手にご利用いただけたらと思います。
これから受診される患者さんへ
色々と申しましたが、お子さんのことを1番わかっていらっしゃるのは、お母様やお父様です。ですから、親の目線でご覧になって、少しでもおかしいと感じたら、直ちにお連れになってください。本当にそうなんですよ。もう、「ここは!」という時に必ずお連れくださるんです。日頃からよくお子さんの様子を観察していただき、何かあった時には自分の直感を信じ、行動していただけたらと思います。
※上記記事は2019年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
小野木 恵子 院長 MEMO
小児科専門医 /アレルギー専門医
- 出身地:神奈川県
- 趣味:声楽、絵画、スキー
- 好きな本:「古典を読み返すことがあります」
- 好きな映画:A・ヒッチコック作品、O・ヘップバーン主演作品
- 好きな言葉・座右の銘:誠実であること
- 好きな音楽:クラシック
- 好きな観光地:北海道
グラフで見る『小野木 恵子 院長』のタイプ
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと 穏やかで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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小野木 恵子 院長
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