神保 芳宏 院長
YOSHIHIRO JINBO
生活習慣病を専門医のスキルで的確に診察。
親子四代にわたって心頼みにする患者さんも
昭和大学医学部卒業後、同大循環器内科ならびに関東労災病院など関連医療施設で循環器内科医としての勤務を経て2003年11月に武蔵中原で開業(JR南武線武蔵中原駅より徒歩5分)。
神保 芳宏 院長
神保内科クリニック
川崎市中原区/下小田中/武蔵中原駅
- ●内科
- ●循環器内科
- ●呼吸器内科
- ●内分泌内科
- ●アレルギー科
地元に帰ってきて気づかされた父の偉大さ。
1958年(昭和33年)に父が下小田中で産婦人科医として開業し、以降1995年の閉院まで37年間ずっと地域医療に貢献してまいりました。父の診療所で生まれた方はもちろん、婦人科系の不調、風邪などの一般的な疾患でかかられた方を含め、いつも診療所にはさまざまな患者さんがお越しになりました。必然的に子どもの頃から父の仕事ぶりを見ながら育ちましたので、医師の仕事にはある種の「尊さ」を感じてきたのだと思います。多感な高校生の頃は別の選択肢を検討することもありましたが、最終的には医学部入学を目標に勉学に励みました。
大学で勉強を進めていくうちに全身を診る内科医として働きたいと考えるようになったため、母校である昭和大学医学部内科に入局し20年ほど同大大学病院ならびに関連医療施設で勤務医として患者さんのお世話をさせていただいておりました。そして医局から関東労災病院に派遣され中原区在住の患者さんを診察するようになりますと、父が診察していた方にお会いする機会が増えました。父の患者さんがわたしのことを覚えていてくださったのです。
わたしが内科医になってしまったため、父の産婦人科の診療所は継承出来ませんでした。1995年に父は脳出血で倒れて診療所を閉院したため、それまで通っていらした患者さんはとてもお困りになったそうです。そして関東労災病院で「お父さんの後は継がれないのですか?」「せっかく中原区に戻っていらしたのですから、是非ここで開業してください」といった声を繰り返し伺うようになりました。産婦人科医でありながら、風邪やけがなどの一般的な疾患も丁寧に診察していた父は、本当に地域のみなさまに必要とされていたのだそうです。そんな父をますます誇らしく思うようになったわたしは、やはり自分が役割を引き継ぐべきだと思うようになり2003年11月に同じ下小田中で開業することになりました。父の診療所すでに閉院していたため、まったく新規開業となりました。
「あと10時間」の患者さんをお救いできた瞬間
わたしは、長年医局で培った専門医としてのスキルを地域医療に役立てていきたい気持ちで開業しました。また急を要する病気や専門性の高い疾病は近隣病院との連携が欠かせないため、長年にわたり信頼できる先生方と太いパイプを築き、幅広い人脈形成にも注力してまいりました。現在では年間で100件以上の症例を他院につなぎ、幸い数多くの患者さんが危機的状況を脱して安定期に入り、療養を続けていらっしゃいます。
なかでも印象的な出来事は、近所の診療所の先生から、「自分では判断がつかないが、胸痛があるので先生にお願いしたい」というオファーがあったときです。わたしは内科の中でも循環器を専門としていたためお声がかかったのです。胸痛以外に所見が無いので診断に苦慮したのですが「解離性大動脈」を疑い、川崎幸病院を紹介しました。CT検査で診断が確定され、その患者さんは緊急手術を受けることが出来ました。あと10時間遅れていたら亡くなっていたと思います。このときは本当に「病診連携」のための基礎をしっかり築いていてよかったとしみじみ感じました。患者さんの病状に応じて、それぞれを得意分野としている日本医科大学病院、関東労災病院、川崎幸病院などをご案内させていただいています。
高血圧の方は塩分を今までの気持ち半量に。
当院には高血圧・糖尿病・高脂血症など生活習慣病でお見えになる患者さんが多数を占めます。南武線沿線には富士通、東芝、日本電気、サントリーなどの大手企業で働く方々が多く、勤め先の健康診断で異常値が見つかってお見えになるケースが多いため、サラリーマンの方が全体で6割を占めます。
高血圧は「塩分濃度の濃い食事を好む人がかかりやすい病気」というイメージがありますが、実は塩分の感受性は人によって個人差があるため、必ずしも塩分が原因と言い切れないことがあります。原因の大多数は動脈硬化によるものであると言われています。
しかしながら食事で塩分制限をすることが日本高血圧学会から推奨されていますし、基本的で重要な事です。推奨される食塩の量は一日6gと言われていますが、それでは味付けを感じる食事にはなりません。そこでわたしは「しょうゆ・みそ・塩・漬物の量を気持ち半分にしてください」と患者さんにお願いしています。これが食事療法を続けていくうえでより現実的なのではないかと考えるからです。食事療法は続けないと意味がありません。最初は「物足りない」と仰っていた患者さんも、だんだん習慣で慣れてくることがわかっています。
そして食事療法でなかなか結果が出にくいことがわかってきたところで、薬物療法を併用することになります。やはり薬を正しく使うことで、効果はきちんと表れます。最適標準治療をめざしています。しかしながら、患者さんがふだんの生活を見直してお食事を改善されることを優先すべきと考えますので、まずその効果を見届けてからお薬をお出しすることになります。
糖尿病や高脂血症の運動療法は現状維持が目的
糖尿病や高脂血症の患者さんが運動だけで血糖やコレステロールを下げようとする場合、大変残念なことですが、運動で下げようとする場合アスリート並みに身体を動かさなくてはなりません。ふだんお仕事でお疲れのみなさまにとって、やはり現実的な方法ではありませんね。ですので、運動療法は下がってきた血圧を維持するためのものとお考えください。身体を動かすと気分転換になりすっきりしますから、むしろそちらの効果が大きいかもしれません。
またサプリの効能についてもよく聞かれるのですが、エビデンスがないためわたしはお勧めしていません。
長年にわたるご愛顧でさらに襟元を正して
診察で心がけていますことは、やはり病状と治療についてできるだけわかりやすいように説明することですね。また先ほども申し上げました通り、高血圧の方には薬を継続して飲んでいただかなくてはなりませんので、効能と用法をご納得いくまでお話ししています。
地域のみなさまには感謝の気持ちでいっぱいです。何より父の診療所を大切に思ってくださったこと、そしてわたしに開業を決断する後押しをしてくだったことなど枚挙にいとまがありません。最初の患者さんの曾孫さんもいらっしゃることがわかり、大変誇りに感じています。わたしたち親子にとって、大きな財産です。
※上記記事は2018年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
神保 芳宏 院長 MEMO
総合内科専門医 /循環器専門医
- 出身地:川崎市
- 趣味・特技:
- 愛読書:
- 好きな映画:
- 座右の銘:
- 好きな音楽:
- 好きな場所:
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穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
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