佐藤 尚栄 院長
HISAYOSHI SATO
質の高い眼科医療を地域の皆さんに。患者さんに安心や笑顔を届けたい
日本医科大学卒業。横浜市立大学附属病院眼科に入局。外勤先として、稲村眼科クリニック、大口東病院、ルミネ秦野眼科、つなしま眼科、根岸眼科医院、保土ヶ谷中央病院へ勤務。佐伯眼科クリニック 勤務を経て、2025年5月に『辻堂おひさま眼科クリニック』を開院(JR東海道線「辻堂駅」より徒歩11分)。

佐藤 尚栄 院長
辻堂おひさま眼科クリニック
藤沢市/羽鳥/辻堂駅
- ●眼科
論理的に病態を理解できる学問としての眼科に魅了されて

眼科を選んだきっかけは、大学時代の臨床実習での体験が大きく影響しています。眼科は、診察や検査結果をもとに論理的に診断・説明が可能な分野です。学生時代に物理が好きだった自分にとって、論理的に病態を理解できる学問としての面白さが眼科に惹かれたきっかけでした。実際に、眼科医として働き始め、患者さんにお話する際に、わかりやすく病態や治療を説明することできました。そして、それが患者さんの安心につながることを実感でき、やりがいを感じました。
大学病院では、網膜硝子体疾患を中心に、専門的な診療と手術に従事しました。難易度の高い症例や、多くの手術経験を積む中で、より専門性の高い知識と技術を習得することができました。患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療を行うことの大切さを、日々実感してきました。
その後、地域の中核病院に勤務し、患者様との距離がより近くなる環境で診療を行う中で、身近な場所で、質の高い眼科医療を提供する「地域に根差した医療の重要性」を強く意識するようになりました。そんな中、特に診療時に心がけていたことは、患者さんの訴えによく耳を傾け、診療を受けた患者さんがよく理解でき、安心できる、笑顔になれる医療です。こうした経験を経ながら、クリニックの経営や医師としての経験がある妻と、自分たちの思う、より丁寧で温かい医療を自らのスタイルで提供したいという思いが高まり、妻と二人で開業することを決意しました。患者さんが安心して通える、笑顔になれる、親しみやすいクリニックを目指して、今後も努力を続けてまいります。
先進のシステムを導入した白内障手術

当院では、日帰りの白内障手術を行っています。眼内レンズの選択にはさまざまな選択肢があり、患者さん一人ひとりの生活スタイルや希望に合わせて対応することが重要です。
特に力を入れているのが、手術の安全性と視認性の向上です。当院ではデジタル手術支援システムを導入しています。従来の顕微鏡を覗きながら手術を行うスタイルではなく、大型モニターに映し出される高精細な3D映像を見ながら手術を行うことで、細部までしっかりと確認しながら、より安全に、落ち着いた環境で手術を進めることが可能になりました。
また、使用する眼内レンズについても、保険適用の単焦点レンズに加えて、選定療養となる多焦点レンズの取り扱っています。多焦点レンズは近年性能が向上し、生活の中で眼鏡の使用頻度を減らしたい方などには大きなメリットがあります。ただし、費用がかかる分、ご本人のライフスタイルやご希望に合わせた丁寧なカウンセリングが必要です。
何より大切なのは、手術の「タイミング」です。例えば、運転中の視認性に不安を感じたり、免許更新の視力基準を満たさないといったように、見えづらさを日常生活の中で強く感じるようになった時が一つの目安と言えるでしょう。反対に、生活に支障がない場合は急いで手術を受ける必要はありません。ただし、白内障を放置しすぎると、手術が難しくなったり、他の合併症を招く可能性もあります。適切な時期を見極めるためにも、気になることがあれば早めにご相談いただければと思います。
より身近に専門的な治療を受けられる体制

私が専門として学んできた網膜疾患の分野では、特に加齢黄斑変性症や糖尿病網膜症といった、視力低下に直結する疾患への対応が重要です。これらの疾患は、かつては進行すると失明に至るケースも少なくありませんでしたが、今では抗VEGF薬の硝子体内注射やレーザー治療によって、視力を維持できる可能性が高まっています。
注射治療は定期的な通院が大切となりますが、早期に治療を開始することで予後が大きく改善されます。見えにくさを感じた時点で、できるだけ早く眼科を受診していただくことが大切です。加齢黄斑変性に限らず、網膜裂孔などの網膜疾患も、早期発見によりレーザー治療で進行を防ぐことが可能です。
当院では、こうした治療にも対応可能な体制を整えており、必要に応じて高次施設への紹介も迅速に行っています。地域の皆様が、近くで適切な診療と治療を受けられる体制づくりを、これからも大切にしていきたいと考えています。
予約制に込めた想い。納得して治療を受けてもらうために
当院では、完全予約制を導入しています。完全予約制を導入した理由は、患者さん一人ひとりとしっかり向き合うために他なりません。待ち時間が長くなってしまうと、患者さんにとっては不安やストレスになりますし、診療時間が短すぎると、適切な説明や診察が行えないこともあります。加えて、働くスタッフにとっても、スムーズな診療体制は大切です。慌ただしい現場では、ミスや不安定な対応が生まれかねません。患者さんにいい医療を行うには、クリニックで働くスタッフ全員がどのような気持で働けるかが大切と考えています。患者さんに安心して受診していただくためにも、スタッフが生き生きと働ける環境づくりを心がけています。
診察室には大きなモニターを設置し、検査データや画像をその場でお見せしながら説明を行っています。視覚的な情報は、言葉だけでは伝わりづらい内容を補い、患者さんにもご自身の状態をより正確に理解していただけます。「納得して治療を受けてもらうこと」を大切に、時間をかけた説明を行うようにしています。
これから受診される患者さんへ
緑内障は、非常に多くの方がかかる可能性がありながら、その多くが未発見のまま進行してしまう疾患です。40歳以上では20人に1人、70歳以上では10人に1人が罹患していると言われていますが、その約90%が緑内障と診断されていないという報告もあります。他にも、糖尿病網膜症、網膜裂孔など自覚症状がないために気づかれずに悪化してしまう疾患がたくさんあります。
当院では、散瞳の必要がない広角眼底カメラを導入しており、より負担の少ない検査で網膜や視神経の状態を確認することができます。定期的な検診を通じて、緑内障を含む目の病気を早期に見つけ、適切な治療を行うことで、進行を防ぐことができます。
当院は、「また来たい」と思っていただける場所でありたいと考えています。困った時、何か不安なことがある時に、気軽にご相談いただける存在として、地域の皆さまの目の健康を支えていければ幸いです。
※上記記事は2025年5月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。
佐藤 尚栄 院長 MEMO
眼科専門医
- 出身地:千葉県
- 出身大学:日本医科大学
- 趣味・特技:ピアノ
- 好きなこと:体を動かすこと(ランニング.etc.)
- 好きな観光地:沖縄
- 座右の銘:「楽しく生きる」
佐藤 尚栄 院長から聞いた
『白内障』
手術のタイミングはそれぞれだが、早期の手術により、健康寿命が延び、豊かな老後生活につながる
【症状】
かすんで見える
ぼやけて見える
光をまぶしく感じる
ものが二重、三重にみえる
めがねやコンタクトで調整しても、文字などが読みずらい
夜間の運転中にヘッドライトがまぶしい
目が疲れやすい
このような症状がある場合、白内障の可能性があります。
【原因】
糖尿病
外傷、アトピー
先天的なもの
薬剤、放射線によるもの
他の目の病気に続いておこるもの
によって引き起こされることもありますが、白内障の原因のほとんどは加齢であり、年齢を重ねるほど発症リスクは高まります。50歳になると50%の方が発症し、80歳になるとほぼ100%の方が白内障になっています。人によって様々ですが、誰もがいつかは白内障になります。
【治療】
点眼薬によって、ある程度白内障の進行を遅らせることもできますが、根本的な治療は手術となります。
白内障手術は、日本国内で1年間に190万件も行われているとてもポピュラーな手術です。体への負担が少なく、麻酔自体も点眼薬やほとんど痛みを感じることのない注射で済みます。手術自体は15分~20分ほどで終わり、日帰り手術も可能です。
【眼内レンズの種類】
<単焦点眼内レンズ>
焦点が1ヵ所にだけ合うレンズです。もっとも一般的なレンズであり、日本では約95%の方がこちらのレンズを選択していると言われています。特定の距離(遠く・中間・近くのいづれか)にピントが合うように設定されており、その他の距離を見たい場合はメガネによる矯正が必要です。
単焦点レンズは、グレア・ハロー(暗いところで光がぼやけて見えたり、ぎらぎらと眩しく感じる現象)が最も少なく、コントラスト感度(見え方の質)が良いと言われています。眼鏡をかけるのが苦ではなく、1つの距離をできるだけ鮮明に見たい方におすすめのレンズです。
<多焦点眼内レンズ>
単焦点眼内レンズと異なり、複数ヵ所に焦点を合わせることができ、遠くにも中間にも近くにも焦点を合わせることができます。できるだけ老眼鏡やメガネをかけたくないという方におすすめのレンズです。
ただし、単焦点レンズと比較するとグレア・ハローが起こりやすく、ややコントラスト感度が落ちると言われています。また、多焦点眼内レンズの中には、グレア・ハローやコントラスト感度の低下が出にくい焦点深度拡張(EDoF)型レンズというものもあります。遠方から中間距離までと見える範囲はやや狭いですが、グレアやハローは少なく、夜間の見え方がよいレンズです。夜の運転が多い、読書など手元を見る時は、眼鏡をかけてもよい方という方におすすめのレンズです。
多焦点眼内レンズも日々進歩しており、以前の多焦点眼内レンズに比べるととても見やすくなっています。
患者さん一人ひとりの生活スタイルや、どんな見え方・過ごし方をしたいかに合わせて眼内レンズの選択を行うことが大切です。
【手術のタイミング】
私は「生活していく上で、見え方に困ったら手術のタイミングです」とお話しています。
例えば、タクシーの運転手さんの場合は、標識が見にくい、夜間まぶしくて運転に支障をきたすなど、安全な運転に影響があるようなら手術が必要になるでしょう。免許更新にも0.7以上の視力が必要ですので、手術の適応となります。
一方で、仕事を引退して自宅で過ごすことが多い方の場合は、視力は0.7なくても家の中での生活に不自していなければ、急いで手術を受ける必要はありません。
ただし、白内障を放置しすぎると、手術が難しくなったり、合併症のリスクが上がってしまうこともあります。中には、眼内レンズが挿入できない、術後に思ったより視力が出ないという方もいらっしゃいます。ですので、手術のタイミングの見極めが大事です。早期に手術をすることにより、手術の負担を減らせたり、元の視力に回復しやすくなったりします。適切な時期を見極めるためにも、早めに診察を受けられることをおすすめします。
また、こんな報告もあります。
・白内障で視力不良の人は、視力良好な人と比べて認知症のリスクが2.9倍高い。
・白内障が進行するほど身体活動性は低下し、高血圧、動脈硬化、高脂血症、肥満などを引き起こし、脳血管障害のリスクが上がる。
逆に言えば、白内障手術によって、多くの健康関連指数が上昇し、認知症のリスクが大幅に下がるなどのメリットもあるということになります。
早期の手術により、健康寿命が延び、豊かな老後生活につながるのではないかと思います。
グラフで見る『佐藤 尚栄 院長』のタイプ
![]() |
穏やかで明るく話しやすい先生 | ![]() |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
![]() |
穏やかで明るく話しやすい先生 | ![]() |
||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
CLINIC INFORMATION
電話 | 03-6426-5933 |
---|---|
所在地 | |
最寄駅 | |
駐車場 | |
WEB | |
休診日 |