朝山 哲夫 院長
TETSUO ASAYAMA
「小さな大学病院」を目指し、1人ひとりに合ったオーダーメイドの治療を提供
鶴見大学歯学部卒業。同大学大学院歯学研究科を修了。鶴見大学歯学部助手(口腔外科学第2講座)を経て、1997年に『てつお歯科クリニック』を開設(JR南武線「武蔵中原駅」より徒歩1分)。
朝山 哲夫 院長
てつお歯科クリニック
川崎市中原区/上小田中/武蔵中原駅
- ●歯科
- ●小児歯科
- ●矯正歯科
- ●訪問歯科診療
時に反発しながらも、父が導いてくれた道を辿って
私は、医者の息子です。兄は医者の道を選びましたけども、それに比べて私は多少ドロップアウト系の学生時代を送り(苦笑)、父とは四六時中ぶつかっていました。その父は、私が小学生の頃から、一貫して「お前は歯医者になれ」と言い続けていました。父からすると、「この子は手先が器用だから、歯医者に向いてる」という直感があったようですね。それをまた否も応もなく押し付けてくるものですから、さらにまた反発を呼んだというところもあったかと思います。
そんな私が高校2年生になった頃だったでしょうか、急に勉強に目覚めました。まあ、反発するのに疲れてしまったんでしょう(笑)。当初は歯医者よりも医者になりたいと思い、歯学部を受験するのと同時に医学部も受験しました。ふたを開けてみるとこれが両方受かってしまったのですが、父に告げると、「医学部には行かせない。医学部に行くのなら一切学費は出さないからそのつもりでいろ!」と偉い剣幕で怒られまして(苦笑)、それで残った鶴見大学に進学したのです。
大学卒業後は口腔外科に籍を置き、その後は横浜市立大学医学部形成科でも研修を受けました。この分野に進んだのは、「医者になりたい」という希望が捨てきれなかったからなのでしょうね。実際の治療の中身においても、のちに続く知識と経験を得ることが出来ましたが、それ以上に貴重な体験となったのが、彼らの勉強に対する姿勢でした。命を預かっているからこその高い意識だと思いましたし、「敵わない」と思いながらも、その姿勢には大いに刺激を受けたものです。
『てつお歯科クリニック』は1997年に開院いたしました。この土地は、実家から譲り受けた土地です。そのとき、父はすでに他界していましたが、「ここは哲夫のために残しておけ」という父の遺志があったようです。自分が決めたことは頑として曲げない、私にとって厳しい父親でしたけども、今となってはしっかり導いてくれたんだなと感謝しています。
小さな大学病院を目指して
開業するにあたっては、大学病院に準じる施設を作りたいと考えていました。入院設備はいかんともしがたいですが、少なくとも大学病院の外来診療と同レベルのことを提供したいと考えたのです。クリニックでは、こまかい器具に至るまで、ヨーロッパ基準の徹底した滅菌処理をおこなっており、ゴムやプラスチック等、オートクレープで滅菌処理が出来ないものはガス滅菌器で処理をおこなっています。また、デジタルレントゲンやデジタルCT等の高度な医療機器を当初より用意し、あらゆる症状に対応出来る万全の治療体制を整えています。
今となってはお恥ずかしい話ですが、開業当初は、「俺はそこら辺の開業医とは違う」と思っておりました(苦笑)。そのおごりが報いを受けたのか、開業からしばらく経った頃、ある不安に襲われるようになりました。それは、「自分1人では出来ないかもしれない…」という思いで、その不安が募り、それまでおこなっていた外科的処置を一切やらなくなってしまったのです。
10年ほど前だったでしょうか、ようやく思い直すことが出来ました。これまで培ってきた経験を再び患者さんに提供出来るよう、自信を取り戻すために大学に通い、在籍していた頃からお世話になっていた先輩の手助けもあって、ようやく以前と同じ体制に戻ることが出来ました。
再び、初心に帰ったということなのでしょうね。これからも謙虚さと誇りを持ち続け、小さな大学病院として、少しでも皆様のお役に立てていけたらと思っています。
歯科における再生医療を導入
近年、積極的に取り組んでいる治療の1つに再生医療があります。歯科における再生医療とは、骨の再生や骨造成に使用されるもので、「多血小板血漿(PRP)療法」はその代表的なものです。この療法では、血液中に含まれる血小板を抽出し、これに人工骨を混ぜ合わせることで骨の再生をうながします。これにより、骨の再生はもとより、傷の治りが早くなり、腫れにくくなったり、炎症が引きやすいといった効果が期待出来ます。
「PRP療法」と似た性質のものに「PRF」というものもあります。身体に傷が出来たとき、それを覆う膜として出来てくる繊維素と呼ばれるものがありますが、その成分を同じく血液中から抽出し、シート状になったものを患部に当てていきます。言ってみれば、切開するのと同時に“かさぶた”を作るようなもので、これにより、移植したものがとどまりやすくなるのです。
私の大学院での論文のテーマが、骨の再生でした。その時に得た経験と知識が、今大いに役立っていると思っています。
家族や自分にとって大切な人にそれがおこなえるかどうか
私のモットーは、「患者さんを自分の愛する人と思え」というものです。忙しくなると、ついついそれが態度に出てしまいがちですが、それを戒めるために常にその言葉を自分に言い聞かせ、スタッフにも、「自分のお父さんやお母さんに対してそのやり方でいい?」と問いかけています。
これは、新しい治療方法を導入する時にも通じる考えです。エビデンスは確かか? それを自分の母親にも出来るのか?と自らに問いかけた上で、導入の是非を判定しています。科学は目覚ましい速度で発達しています。より良い治療を求めるからこそ、新しい技術を得ようとするのだと思いますが、「その前にいったん立ち止まる」という考え方は堅持していきたいと思いますね。
これから受診される患者さんへ
予防に勝る医療はないと言われますけども、それ以前に悪いところがあれば治しておくことが大切です。よく、「普段は何ともないけど、疲れると痛くなる」と仰る方がおられます。疲れると免疫力が下がるものですから、身体の中にいた菌が活発になり、それで痛みが生じるということなんですね。その菌は、痛みのある歯だけに影響するものではありません。普段は大丈夫だからといって、その状態は決して健康とは言えないのです。
悪いところがないかどうか、まずはプロの目で評価してもらい、それが解消してから予防のステップに移っていくということが大切です。健康を取り戻した状態を長く維持していけるよう、私たちを十二分に活用していただけたらと思います。
※上記記事は2018年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
朝山 哲夫 院長 MEMO
- 出身地:神奈川県
- 趣味・特技:アルペンスキー、トレッキング
- よく手にとる本:歯科関連専門書書籍
- 好きな映画:『トップガン』『ミッション:インポッシブル』
- 座右の銘・好きな言葉:「継続は力なり」「Dentistry is a Work of Love」(内村鑑三)
- 好きな音楽:R&B
- 好きな観光地:上高地
グラフで見る『朝山 哲夫 院長』のタイプ
どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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