中村 留理 院長
RURI NAKAMURA
患者さん一人ひとりのライフスタイルに合った診療を。日本皮膚科学会皮膚科専門医として、患者さんのQOL向上をサポートしたい。
東京医科大学を卒業後、皮膚科領域の奥深さに魅了され、日本皮膚科学会皮膚科専門医を取得。様々なフィールドで研鑽を積む。その後、皮膚の症状で悩む多くの患者さんをサポートすべく開業し、現在に至る。
中村 留理 院長
小田栄皮フ科
川崎市川崎区/小田栄/小田栄駅
- ●皮膚科
フィールドが多岐に及び、奥が深い皮膚科に魅力を感じて皮膚科医に
医師を志した大きなきっかけは、私の祖父が呼吸器内科医だったことですね。医者だった祖父は、飛行機の中で病気の方がいたら自ら手を挙げて診察できるような人でした。その姿を間近で見てきて、小さい頃から慕っていた私は祖父を深く尊敬し、同時に医師という職業に興味を持つようになりました。
その後、東京医科大学に入ったわけですが、医学部の時から専攻する診療科は皮膚科しか考えていませんでした。皮膚科自体に、とても興味があったからです。実は、皮膚科は扱う疾患の種類が多く、幅が広いという特徴があります。内科的な皮膚疾患、アレルギー、外科系と、フィールドが多岐に及び、奥が深いのは皮膚科の魅力です。それに、女性目線で見れることもあり女性にとって働きやすい診療科だと感じています。大学時代、臨床実習の時に皮膚科の女医さんが診察している姿を見て、「これだ!」と思いました。仕事自体はとてもハードで、外来では多くの患者さんを診る必要がありますが、自分の肌に合っていると感じますね。皮膚科は男女問わず幅広い年齢層の方と接する診療科です。ご家族で受診される方が多いのも特徴です。長く診療していると、お子様だった患者様が、お母様として赤ちゃんを連れて20年ぶりに来院されるというような微笑ましい出来事も経験します。診察室では親子のちょっとした会話もきけます。ご家族で同様の症状を持っていることも多く、家庭的なかかわりの強い診療科だと思います。
これまで培ってきた皮膚科領域の経験を活かした診療・診察をしたい
研修医の時に、助教授の先生に言われたことがあります。皮膚科の病気には、研修医でも一目みただけでわかる病気も多いけれど、何十年皮膚科医をやっていてもわからない病気もたくさんある、というような話です。このようなベテランの皮膚科医でも診断がつきにくい病気では、皮膚生検という皮膚を採取する検査をして組織を顕微鏡でみてから診断が下ったりします。さらに稀な疾患や典型的でない症例などは、大きな病院の症例検討会などで専門家の先生方が意見してようやく最終診断に至る、という場合もあります。
私が一番好きな皮膚科の分野は、皮膚病理診断です。組織を採取して顕微鏡を使って確定診断するというもので、最終的な診断を下すという意味ではやりがいを感じます。学位を取るために、病理学教室で基礎から学び、日本で最も症例数の多い施設で皮膚病理診断やがんの診断経験を積みました。
大学病院では、皮膚がんや膠原病の患者さんがいて、重症度も高く、亡くなる方もおられました。「たかが皮膚」ではないんですよね。大学病院では充実した設備がありましたが、そこから離れてしまうとできることが限られます。保険のしばりもありますし、当院で全ての治療ができるわけではありません。
また、私は皮膚病理診断以外にも、かぶれの領域を得意としています。大学病院では日用品や化粧品のかぶれのアレルゲンの検索を行うパッチテスト班に所属していました。大手の化粧品会社で敏感肌化粧品の商品の開発に携わったりしていたので、その頃からの習慣で、私自身、いつも商品の成分表示を気にしながら化粧品や日用品を選んで生活しています。
また、金属のかぶれやアトピー性皮膚炎の患者さんを数多く診察する高名な先生のもとでも従事していましたので、アレルゲン検索は相当経験を積んできたつもりです。しかしながら、開業医では試薬の関係で全てのアレルゲン検索が行えないというジレンマもあります。本来ならば、当院で全ての検査や治療ができることが一番よいのですが、設備面でもマンパワーの面でも制限がありますからね。でも、これまで経験してきた知識から、患者さんにどこまでの検査や治療の内容を提供できるということをハッキリお伝えすることはできます。なんでも自分で解決しようとしないで、必要な際にはしかるべき高度医療施設にご紹介できるようにするのが開業医の務めであると考えています。
このエリアには皮膚科が比較的少ないため、便利だからと気軽に来院してもらえることを目指しています。なんでも相談していただけたら、私が培ってきた知識や経験を生かして、できる限りサポートしたいと思っております。
皮膚科の専門医として、その人の生活に合わせた診察・治療を提供したい
私は、日本皮膚科学会皮膚科専門医の資格を持っているのですが、この資格を持つ皮膚科医はそこまで多くはありません。皮膚科専門医は、テストだけではなく学会の単位をクリアするといった厳しい規定があり、専門医を維持し続けることは難しいと言われています。患者さんがクリニックを選ぶ、一つの指針として皮膚科専門医であることをホームページに掲載しています。
これまで国外のセミナーや学会に参加し、そこで知り合った海外の専門医と交流をしてわかったことがあります。それは、日本では新薬の認可が遅く、やや保守的な側面もありますが、その一方で、患者さんがいつでも気軽に病院に来院できることはいいことだと考えます。
保険医療費の増大という社会的問題は別として、アメリカやカナダ、英国やオーストラリアであれば、一般家庭医からの紹介状がないと専門医の診察を受診できません。私はオーストラリアに住んでいたことがありますが、現地では皮膚のトラブルのある方が皮膚科医に診てもらうのには2か月以上待たなくてはならないような状況でした。その間に病状が悪化する方もいるわけです。日本では、軽い症状でも紹介状なしで当日ご自身の判断ですぐに専門医に診てもらえます。その分、私たちは多くの患者さんを診ることになりますが、患者さんには気軽に受診していただければいいなと思いますね。やはり病気というのはほとんどの場合で、早い段階で加療を始めるほうが良いのです。
また、当院では重症度の高いニキビに対する治療として、海外から取り寄せている薬があります。他のクリニックで扱っているところは少ないのではないでしょうか。もちろん自費となりますので、予算の関係で使えないという方もいらっしゃいますが、適応があり、ご希望のある方には処方したいと思っています。このように、患者さんに対する診療では、その方のライフスタイルを考慮して選ぶことがあります。仕事が忙しく定期的に通院できないけれど症状は安定している、というような慢性疾患をお持ちの患者さんには、長めにお薬を処方するようにしています。通院することも大切ですが、お薬が切れて悪化しないようにすること、適切な期間しっかり使っていただくことがより大切ですからね。治療のゴールは人それぞれのため、どの状態でキープすることがベストなのか、早い段階で共有できるように意識しております。皮膚科医として積んできた多くの経験から、患者さんお一人ひとりに合わせてベストな方法をとれるように、コミュニケーションをとることを大切にして日々診療にあたっています。
子どもが怖がらない、アトピーや乾癬治療に効果がある紫外線治療機器を導入
当院では、世界最小の紫外線治療機器であります、ターゲット型ナローバンドUVB治療器(TARNAB)を導入しています。これは、アトピー性皮膚炎や乾癬などの患者さんなどの皮膚を改善する保険適応の治療機器です。アトピー性皮膚炎の治りにくい箇所に照射を繰り返すことで、特に治療初期の段階で早目により良い状態の皮膚にもっていくのに大活躍しています。痒みが改善したりもするので結果的にはステロイドの使用量を減らしたりすることも可能になります。そして、乾癬の患者さんにも非常に効き目があると実感しますね。実際、乾癬や掌蹠膿疱症といった慢性の皮膚炎の患者さんでは、この紫外線治療をリピートするために通院される方も多くいらっしゃいます。治療は光を当てるだけで痛みはありません。小型のハンディーな機器なので、子どもも怖がらずに治療することができるので、患者さんにとって負担が少ない治療だと言えますね。まぶたのような薄い皮膚などの顔にも当てられます。従来型の機器では周りを布で覆ったりするために、光線を当てる前のちょっとした準備などで時間がかかっていたこともありましたが、そのような煩雑さがないのは患者さんにも施術者にとってもありがたい点です。
やはり、皮膚というのは状態がよくなれば、精神面の向上やQOLの向上にもつながると思うのです。皮膚の状態が改善して患者さんが明るくなる姿を見ることは、皮膚科医として嬉しいことです。
これから受診される患者さんへ
『小田栄皮フ科』は、「小田栄駅」から歩いて2分の場所にあるアクセス良好のクリニックです。モールには大型駐車場があるので、お買い物のついでにお車で来院されるのにも便利です。
当院の患者さんは、赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年齢層の方に来ていただいております。特に、お子さんが小さい若い世代のご家族が、子ども連れで来院されることが多いですね。患者さんの症状としては、アトピー性皮膚炎がわりと多いという印象です。どのような症状の方でも、ちょっとした気になることがあれば気軽に相談にいらしていただきたいですね。一回来ていただいて、安心してもらえれば嬉しいです。当院はWeb予約制で診療しております。ちょうどコロナのパンデミック中に開院したというのもあり、患者さんが分散して来院されることが理想的と思い、30分枠ごとに一定の人数を受付・診療する時間帯予約制をとっています。開院当初は初診の患者さんが多く、初回にはいろいろなお話を伺いますので時間がかかり、ずいぶんとお待たせしてしまっていました。徐々に再診の患者さんが増えてきたこともあり、だいぶ時間帯予約枠に沿って診療できるようになってきたような感じです。それでも、多くのクリニックがそうであるように人気の曜日や時間帯というのはありますし、時間帯予約制という仕組み上、同じ予約枠内の人の中で、待つ人とそれほど待たない人、というような差が生じてしまうこともあります。モール内のクリニックですので、外出をしてスーパーで買い物をされてから戻られる方もいらっしゃいますし、番号札のQRコードで順番が近いことも外から確認できますので、是非とも便利なオンライン予約管理システムをご活用いただければありがたいです。受付では比較的空いている時間帯をご案内したりするように心がけたりしながら、スタッフ一同、効率よくスムーズな診療とご案内ができるように心がけていきたいとおもいます。
当院は女性医師ということで、女性だからこそ相談しやすい方もいらっしゃいますよね。どのような些細なことでもかまいませんので、一度ご相談に来ていただければと思います。
※上記記事は2022年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
中村 留理 院長 MEMO
皮膚科専門医
- 出身大学:東京医科大学
グラフで見る『中村 留理 院長』のタイプ
穏やかでやさしく話しやすい先生 |
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エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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