渡辺 英靖 院長
HIDEYASU WATANABE
最後まで自宅で過ごしたい。患者さんの、そしてご家族の想いを実現する一助となりたい
川崎医科大学卒業。昭和大学病院・リハビリテーション科に勤務。東京共済病院(整形外科)、昭和大学藤が丘リハビリテーション病院勤務を経て、2011年に『横浜まちだクリニック』を開設(東急田園都市線「田奈駅」より徒歩1分)。
渡辺 英靖 院長
横浜まちだクリニック
横浜市青葉区/田奈町/田奈駅
- ●訪問診療
- ●リハビリテーション科
- ●内科
- ●整形外科
不思議な縁に導かれ、この世界に
一緒に暮らしていた祖父母からこの道を勧められました。私の実家は広島の小さな島にあったのですが、そこに産婦人科の先生がおられました。その先生は私を取り上げてくださった方なのですが、当時のことですから、ほぼなんでも診ておられたんですね。身近にそういう存在があったことで、祖父母はこの道を勧めたのだと思いますし、私もまた、先生を見ていたからこそ、医者になろうと考えたのだと思います。
大学卒業後、昭和大学のリハビリテーション科に在籍したのは、これはもう当時の主任教授の人柄に惚れて、ということでした。教授は常日頃から、「病気として診るのではなく、患者さんを人として診なさい」と言っておられました。私はその言葉に感銘を受けたのです。膝が痛いという方がいたとしましょう。手術等の治療はもちろんおこなわれますが、その人がお家に戻る際、何が必要かを考えるのがリハビリテーションです。その場で終わりではないということ。それこそが、人として診るということではないでしょうか。
リハビリテーション科の特徴として、私は病院時代も患者さんのご自宅にうかがっていました。当時から在宅医療に近いことを経験したことで、そこに特化したクリニックの必要性を感じ、開業へと踏み切ったということになります。
島の先生には、ひいおばあちゃんを看取っていただきました。教授に教えていただいたことも、リハビリテーションで経験したことも然りですが、今思えば、私がこの分野の医療に携わるのは、必然だったのかもしれませんね。
在宅医療では、初診が最も重要になる
在宅医療では、おひとりで通院することができない全ての方が対象となります。全体の比率からすればご高齢の方が多いのですが、中には40代の方や10代という方もおられます。病気としては認知症の方が最も多く、次いで、脳卒中等で麻痺の残る方、脊髄損傷で四肢の動かない方、さらには神経難病や癌の末期でご自宅で最期を迎えたいという方まで、実に様々です。
初診時には、おひとり1時間以上の時間をかけます。在宅医療とは、オーダーメイドの医療です。ご本人から、そしてご家族からありとあらゆることを伺い、その人にとってベストと考えられる医療の形を模索していくのです。その中には、看取りを想定するケースももちろん出てきます。こうなったら病院に行きたい。逆に、なんとかして自宅で最後まで過ごしたい。こちらの意見を押し付けるのではなく、あらゆるニーズを合わせ、みなさんが納得できる方法を選んでいくのです。そう考えますと、在宅診療においては、初診が全てと申してよいくらい重要だと認識しています。
各々の専門性を活かし、患者さんにとって最適な医療の形を模索
私が籍を置いていたリハビリテーション科では、例えば治らない障害をお持ちの場合、それを障害として受け止めるというよりも、その方の個性として捉え、生活を続けていくにはどういう治療が適当で、場合によってはお家にどのような工事が必要になるかということまで考えていきます。この辺りの捉え方は、リハビリに携わってきたからこそ、と言えるかもしれませんね。
また患者さんによっては装具が必要な方も出てきますが、義肢装具士に自宅に来てもらい、制作することもあります。通常、装具は病院でないと作れないものです。ですが、ご事情があってそれがどうしても難しい場合には、病院時代から付き合いのある装具士に足を運んでもらうことがあります。私は大学で装具外来を担当していましたので、その経験もまた生かせているということになるでしょう。
当クリニックには、非常勤を含め、異なる専門性を持つ複数のドクターが在籍しています。外科の先生もいれば、神経内科が専門のドクター、あるいは呼吸器内科など、初診の段階でその人にとって最もふさわしい先生が担当して診療を続けていくことになります。
医療・介護・行政が1つとなった取り組みの重要性
今後は、医療のみならず、介護を含めた包括的なケアが重要になってきます。我々医師が患者さんのご自宅にうかがうのは、月に2回。それに対し、ヘルパーさんや看護士さんは、週に3回、4回と足を運ぶことになります。患者さんを見ていく上で最も重要なのは、普段から接しているご家族の情報です。ご家族が「いつもと違う」と感じていれば、それは患者さんに何かが起こっている可能性が非常に高いのです。だからこそ、ヘルパーさん等から上がってくる情報が重要になってくるわけですね。
現在は、電話やSNS等を通じ、患者さんの情報を、関わる全ての人間が共有できるシステムになっています。今後は、地域の医師会も積極的に関与し、こうした取り組みを一層進めていきたいと考えているところです。
これから受診される患者さんへ
一般の方にとって、在宅医療がどんなものかわからない、というのが正直なところではないでしょうか。クリニックの患者さんはもちろん、そうでない方も構いませんので、よろず相談所的に何か疑問や相談事があったらお気軽にご連絡いただければと思います。
ニュースでも流れましたが、青葉区は平均寿命が日本一となっています。病院の先生方とも話したのですが、これは我々にとって非常に嬉しい結果でした。日々、患者さんと接していけることを支えに、みなさんがご自宅で幸せに最期まで過ごせるよう、少しでもお役に立てていけたらと思っています。
※上記記事は2019年2月に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。
渡辺 英靖 院長 MEMO
総合内科専門医 /整形外科専門医 /リハビリテーション科専門医
- 出身地:広島県
- 趣味:野球、ゴルフ、釣り
- 好きな本・好きな作家:医療関連書籍、ビジネス、百田尚樹、司馬遼太郎
- 好きな映画:オードリー・ヘップバーン主演作品、黒澤明監督作品
- 好きな音楽・好きなアーティスト:ロック、エリック・クラプトン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
- 好きな場所:広島、島(石垣島、沖縄など)
- 好きな言葉:「モノを大切に、他人を大切に、自分を大切に」
グラフで見る『渡辺 英靖 院長』のタイプ
穏やかで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
穏やかで明るく話しやすい先生 | ||||
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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渡辺 英靖 院長
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