神奈川ドクターズ  |  病院・クリニック・歯医者・動物病院の検索サイト

伊藤 正範 院長

MASANORI ITO

小児神経という専門性を活かしながら、地域のお子さんの健康を幅広く診ていきたい

東京医科大学 卒業。国立・精神神経医療研究センターに勤務。2023年4月、『ハリーこどもクリニック』を開業(横浜市営地下鉄ブルーライン「中川駅」より徒歩2分)。

伊藤 正範 院長

伊藤 正範 院長

ハリーこどもクリニック

横浜市都筑区/中川/中川駅

  • ●小児科

子どもたちの未来に直結する仕事に魅力と意義を感じて

伊藤 正範 院長

私は東京医科大学を卒業後、小児科に進む道を選びました。研修医時代に感じたのは、小児科での治療は「未来に直結する」ということでした。子どもたちの病気を治すことは、その子の人生全体に影響を与えるものであり、その点に大きな魅力を感じたのです。
その後、国立精神・神経医療研究センターで小児神経内科を専門としました。最初は偶然の配属でしたが、診療を重ねる中で、この分野のニーズの高さを実感しました。小児神経内科は、重い病気から自然に治癒するてんかんまで幅広く対応でき、総合病院だけでなくクリニックでも専門性を活かせる点に大きな意義を感じています。

2023年4月、地域のクリニックだからこそ実現できる医療があると考え、『ハリーこどもクリニック』を開業しました。縁あってクリニックを開設したこの中川という地域には子どもたちが多く、小児科のニーズに応える場としてふさわしいと感じています。

一般小児科と専門診療の両立

伊藤 正範 院長

当院の患者さんの約8割は一般小児科を受診される方々で、風邪や感染症など日常的な診療を担っています。一方で、2割ほどは発達障害やてんかんを含む神経系の疾患で来院されるお子さんです。小児科単科として幅広い診療を行うことを大切にしていますが、その中で小児神経内科の専門性を発揮する場面も少なくありません。
また、ニキビ治療など自由診療にも取り組んでいます。こちらは子どもたちの生活の質を高めるための一環と言えるでしょう。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、すでに地方では小児科を単科で続けていくことが難しい現場となっています。小児科単科で長く診療を続けていくためにも、こうしたプラスアルファの取り組みを柔軟に取り入れることは必要だと考えています。「子どもたち一人ひとりに必要な医療を届けたい」。その信念を大切に、今日も診療を行っています。

地域の小児科クリニックとして、迅速で適切な診断を

伊藤 正範 院長

診療で重視しているのは「アウトカム」、つまり患者さんにとってより良い結果を出すことです。そのために必要な検査があれば迷わず行います。当院には一般の小児科にはあまり置かれていない機器も揃えており、PCR検査機器や血液迅速検査、さらには脳波検査まで実施できる環境を整えました。これにより、例えばウエスト症候群のように早期診断が重要な疾患も、当日に検査を行い適切な専門病院に紹介することが可能となっています。実際、発症間もないお子さんを迅速に大学病院へつなげ、早期治療に結びつけられたケースもありました。こうした取り組みができるのは、機器と知識を備えたクリニックだからこそでしょう。

地域の中で可能な限り診断・治療を完結させ、必要があれば迅速に専門機関へと橋渡しする。この役割は、地域の小児科クリニックが担うべき大切な使命のひとつだと考えています。

小児神経内科で支える子どもたち

私の専門である小児神経内科では、てんかんや発達障害、重症心身障害など、多岐にわたる疾患を扱います。重度の障害をもつお子さんは、合併症も多く、てんかんや拘縮(こうしゅく)、膀胱機能の問題などさまざまな症状が現れます。大学病院での治療が必要な場合もありますが、普段のお薬の調整や日常的な相談を地域のクリニックで担うことには大きな意味があります。
また、夜尿症の相談も増えています。これは発達との関わりも深く、成長とともに社会生活に影響する場面が増えてくるため、適切な時期に治療を行うことが望まれます。生活指導や発達面の評価を組み合わせながら、その子に合わせた対応をしています。
小児神経内科の診療は専門的で複雑な部分もありますが、子どもたちが少しでも安心して生活できるよう支えることが、私の役割だと思っています。

これから受診される患者さんへ

「何か気になることがあれば、気軽に相談してほしい」――これが私の一番の思いです。初めての子育てでは、不安を抱えながら日々を過ごすご家庭も多いでしょう。小さな違和感でも遠慮なく受診していただければ、安心につながるはずです。
当院では一般診療をしっかりと行いながら、休日診療など地域のニーズにも応えています。そのうえで、小児神経内科の専門的な診療にも力を入れ、地域のクリニックでありながら専門的な医療を提供できる体制を整えています。
子どもたちの健康を守ることは、未来を守ることにつながります。地域の皆さまと一緒に子どもたちの成長を見守り、支えていけるクリニックでありたいと考えています。どうぞ安心してご相談ください。

※上記記事は2025年7月に取材したものです。時間の経過による変化があることをご了承ください。

伊藤 正範 院長 MEMO

小児科専門医 /小児神経専門医

  • 出身地:愛媛県
  • 出身大学:東京医科大学
  • 趣味:DIY(クリニックも院長のDIYが多数) 、旅行
  • 好きなこと:「子どもと遊ぶこと」
  • 好きな観光地:沖縄
  • 座右の銘:「温故知新」

伊藤 正範 院長から聞いた
『てんかん』

発作は必ずしも全身けいれんではない、早期診断と適切な治療で多くの患者さんが発作をコントロール可能

てんかんは脳の神経細胞が異常に興奮することで起こる慢性的な疾患で、年齢を問わず発症する可能性があります。多くの方が「全身がけいれんする病気」と思われがちですが、実際の発作症状は多様で、ぼーっとする、手足の一部がピクピクする、急に動きが止まる、といった軽微なものから、全身けいれんまで様々です。特に小児では、数秒間動きが止まる「欠神発作」や、急に頭を下げる「点頭てんかん」なども見られ、見逃されやすいことがあります。
てんかんの原因は、生まれつきの脳の構造異常、出生時の酸素不足、頭部外傷、脳炎、脳腫瘍など様々ですが、約6割は原因不明の「特発性てんかん」です。遺伝的要因もありますが、必ずしも遺伝するわけではありません。
治療の中心は抗てんかん薬による薬物療法で、現在は副作用が少なく効果的な新しい薬剤も多数登場しています。適切な薬物治療により、約7割の患者さんで発作のコントロールが可能です。薬物治療で効果が不十分な場合は、外科手術やケトン食療法なども選択肢となります。
最近のトピックとしては、新しい抗てんかん薬の開発が進んでおり、従来治療困難とされていた難治性てんかんに対する治療の選択肢も広がっています。また、てんかんモニタリングや脳波検査技術の向上により、より正確な診断と個別化された治療が可能になってきました。しかし、依然として社会的な理解不足や偏見が残っているのも事実で、正しい知識の普及が重要な課題となっています。適切な治療を受けていれば、学校生活や将来の就労にも大きな支障はありませんが、周囲の理解と配慮が欠かせません。早期診断・早期治療により、お子さんの健やかな成長発達を支援することが可能です。発作を疑う症状があれば、まずは医師にご相談ください。

グラフで見る『伊藤 正範 院長』のタイプ

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
穏やかで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

CLINIC INFORMATION