さぎぬま髙橋内科クリニック
川崎市宮前区/土橋/鷺沼駅
- 内科
- 循環器内科
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院長 髙橋 英二への独自インタビュー
医師であった祖父の背中を流した思い出
祖父と父が医師でありましたが、二人から医者になれと言われたことはありませんでした。そのため、子どもの頃は隣の家に住んでいたおじさんのような大工さんになろうかと思っていました。小学生の頃だったか、あるとき祖父も含めて家族旅行に出かけました。すると、父から突然「おじいちゃんの背中を流してきなさい」と言われました。「普段そういうことは言わないのにどうしたんだろう」と思いつつ、父に言われた通り祖父の背中を流すと、その旅行から1、2ヶ月後に祖父が亡くなったのです。体調が良くないことは知っていたようですが、単なるコミュニケーションのつもりだったのでしょう。祖父の死は悲しいものでしたが、同時に「あのとき、背中を流してよかった」と思いました。そして、それを勧めてくれた父にも感謝しました。父のおかげで祖父との最後の思い出が出来ましたし、祖父が孫の私に背中を流されたあの時間を胸に安らかにこの世を去っただろうと思えたのです。愛する祖父へ贈り物ができたと感じ、父が医師であったことを特別に感じました。そこで「医師という職業はいいな」と初めて思いました。医療は命を救うことや病気を治すことももちろん大事ですが、この世を去って行く人へ優しさを添えることもできる仕事です。祖父が亡くなってからは「ひとの人生に貢献できる職業になりたい」と考えるようになり、自然と医師の道を選びました。父にその旨を告げたときは、賛成も反対もなく「ふうん」と言っただけでしたが(笑)、本当は嬉しかったのだと思っています。
研修医時代に出会った同世代の患者様
聖マリアンナ大学医学部を卒業した後は、研修医として各科を回りました。元々、患者様のバックグラウンドを知れるという理由から内科を希望していましたが、尊敬する先輩がいる循環器内科を専門に選びました。そこで救急診療も経験いたしました。循環器内科の急患は、症状が最もひどいときに運ばれる方が多くいらっしゃるので、治療を施した後、患者様が元気に歩いて退院されるケースが多くあります。患者様の変化が目に見えて分かりやすい点は循環器内科の特徴のひとつではないでしょうか。どんな医師でもそうですが、患者様が元気に帰られる姿を見るのはやりがいを感じます。印象に残った患者様はたくさんいらっしゃいますが、研修一年目で出会った若い患者様は今でも忘れられません。その方は、劇症型心筋炎を患っていて人工心肺を付けての加療となりました。私も必死で治療を施しましたが、残念ながら救うことは出来ませんでした。私と同世代の患者様でしたので、より記憶に残っております。あのときの悔しい思いを抱えながら、今でも治療に向き合っています。