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西村 基 院長

HAJIME NISHIMURA

外科・乳腺外科で培った経験をもとに、女性の「病気を治す」だけでなく「病気にならないための医療」を実践

愛知医科大学医学部医学科 卒業。東京女子医科大学 第2外科学教室に所属。その後、筑波大学附属病院 乳腺甲状腺内分泌外科を経て、東京医科大学 外科学第四講座に在籍。東京医科大学茨城医療センター 外科(乳腺)統括医長として長年にわたり従事。東京逓信病院に異動後、2019年1月より第一外科医長および乳腺センター長を務め、数多くの乳がん診療・手術に携わった。2025年4月より『優ウィメンズクリニック』理事長兼院長に就任(東急田園都市線「高津駅」より徒歩約1分、JR南武線「武蔵溝ノ口駅」より徒歩約10分)。

西村 基 院長

西村 基 院長

優ウイメンズクリニック

川崎市高津区/溝口/高津駅

  • ●婦人科
  • ●乳腺外科
  • ●内科
  • ●健診・検診

身近な医療の中で育まれた“人に寄り添う”という志

西村 基 院長

医師という職業は、私にとってごく身近なものでした。父は整形外科医、母方の叔父も開業医で、幼い頃からその背中を見て育ちました。私が小学生のときに父が開業して以来、医療というものはいつも、私の生活のすぐそばに存在していました。そんな環境の中で、「自分もいつか人の健康を支える仕事をするのだろう」と、自然に思うようになっていったのです。

高校時代には、生物学や遺伝学といった分野にも関心を抱くようになりました。母が生物教師であったことも、その興味を育んだ一因かもしれません。「なぜ人は動くのか」「なぜ思考できるのか」――こうした根源的な問いが、私を生命の世界へと向かわせました。一時は研究の道を考えたこともありましたが、幼い頃から身近にあった医師という姿に強く惹かれ、学問として探求するだけでなく、誰かのそばに寄り添える“医師”という道を選びました。

愛知医科大学を卒業後、東京女子医科大学の第二外科に入局し、救急、消化器、乳腺と幅広く研鑽を積みながら外科医としての基礎を築きました。その後、筑波大学乳腺・甲状腺外科へ移り、診断から治療、そして術後フォローまで一貫して関わる「一人の患者さんを総合的に診る」医療に深い魅力を感じました。さらに、東京医科大学茨城医療センターでは乳腺外科の立ち上げにも参画。東京逓信病院では第一外科医長・センター長として多くの経験を重ね、乳腺外科医としての専門性を磨いてまいりました。

そして2025年4月、『優ウィメンズクリニック』を継承する形で開院いたしました。地域で長く続いてきたクリニックを受け継ぐ機会を得たことは、大きな責務であると同時に深い喜びでもあります。これからも、地域に根ざした、温かく信頼される医療を、誠実に提供していきたいと強く願っております。

婦人科・乳腺・内科を包括した医療(女性のからだをトータルで支える)

西村 基 院長

当院では、健診や人間ドックを中心に、予防・早期発見を目的とした診療を行っています。婦人科・乳腺外科・内科を一体的に診ることで、次のような不調にも総合的に対応できる体制を整えています:
更年期やホルモンバランス変化による体調不良
甲状腺の病変やホルモン疾患
代謝異常、肥満、脂質や血糖などの問題
こうした領域を横断的に診療することで、「この症状は婦人科? 内科? 乳腺科?」と悩まれる方にも、ワンストップで相談できる場所として役立てればと考えています。

クリニックを初めて受診される方の多くは、色々と緊張されている方もおられます。当院では婦人科は女性医師の診療であり、私が担当する乳腺外科や内科の診察であっても、不安を抱えておられる方も少なくありません。だからこそ、私は初診時の対応をとても大切にしています。
健診目的でお越しの方には、必要な説明を優先いたしますが、何かしら「話したいことがあるかもしれない」と感じる方には、できるだけ自然にお話を引き出すよう配慮をしています。「こういう点でお困りのことはありませんか?」と軽く声をかけ、無理のないペースで次のステップを提案します。

医療は、検査や処方だけで完結できるものではありません。患者さんとの信頼関係があってこそ、初めてその治療が意味を持ちます。その第一歩が、初診時の丁寧なコミュニケーションだと私は信じています。

小さな変化に気づくことから始まる予防医療

西村 基 院長

これまで大学病院や一般病院で診療を重ねてきて、私が強く感じてきたことがあります──それは「病気になる前に予防するきっかけをつかむこと」です。実際、がんをはじめとする多くの病気には、発症する前のストレスや生活習慣の乱れが、背景に潜んでいることが少なくありません。

診療のなかで「いつ頃から体の変化に気づいていましたか?」と尋ねると、多くの方からこんな言葉が返ってきます。「1〜2年前から忙しくて」「いろいろなことがあり、疲れていた」──そうした段階で、誰かが気づき、サポートできていたなら、病気になる前に手を打てたケースもあったのではないかと、私は思うのです。

だからこそ、私は「病気そのもの」ではなく、その手前にある段階で支える医療に力を入れたいと考えました。日本は平均寿命が長い一方で、健康寿命との間に、男女それぞれ8〜11年の差があるといわれています。 慢性的な不調に悩みながら過ごす期間をできるだけ短くして、元気で自立した毎日をなるべく長く続けていきたい。その想いが、私にとっての原動力です。

その第一歩は、健診での気づきです。小さな変化を見つけ、生活習慣を見直すきっかけを持っていただく。病気として形になる前に、そっと手を差し伸べる。そんな信念を胸に、私は毎日の診療にあたっています。

“早期発見”から“一歩先の予防”へ

予防医療を実現するためには、適切なタイミングでの検査と確実な診断技術が欠かせません。
当院では、乳腺疾患の早期発見と正確な診断を目的として、**吸引組織生検(VAB:Vacuum-Assisted Biopsy)**を導入しています。従来の生検では、細い針でごく一部の組織を採取する方法が一般的でした。これに対し、吸引組織生検は病変部を吸引しながら比較的広い範囲の組織を採取できるため、診断精度が高く、がんになる前の段階で病変を除去できるという利点があります。外来で実施可能で、身体への負担も少なく、安全性にも優れた検査です。

私たちは、「がんと診断されてから治療を始める」のではなく、**「がんになる前に対応する」**という考え方を大切にしています。乳腺だけでなく、大腸・胃・肝臓などの臓器も、生活習慣の見直しや定期的な検査によって腫瘍化を防ぐことが可能です。
これからも、病気の“早期発見”だけでなく、“発症を未然に防ぐ”という観点から、地域の皆さまに寄り添った予防医療を実現してまいります。

これから受診される方へ

医師として長年、外科や乳腺の診療現場で多くの方と向き合ってきました。病気を治すことはもちろん大切ですが、それ以上に「病気にならないよう支えること」こそが、これからの医療に求められている役割だと感じています。
女性は、仕事・家庭・育児など、日々さまざまな役割を担っています。その中で、自分の健康をつい後回しにしてしまう方も少なくありません。
だからこそ、気軽に健診を受けていただき、少しでも不安や気になることがあれば、どうか早めにご相談ください。
『優ウィメンズクリニック』は、これからも地域に根ざし、女性の一生を支える場でありたいと願っています。皆さんが元気に長く過ごせるよう、1人ひとりの方と寄り添いながらサポートを続けていきます。

西村 基 院長 MEMO

外科専門医 /乳腺専門医

  • 出身地:神奈川県
  • 出身大学:愛知医科大学医学部医学科
  • 趣味・特技:剣道、ゴルフ
  • 好きな本:『ハリー・ポッター』
  • 好きな観光地:京都・大阪・名古屋
  • 好きな言葉:「思いやり」(人とのつながりを大事にしています)

西村 基 院長から聞いた
『乳腺良性疾患』

乳腺にみられる良性の病気(がんではない病気)

乳腺には「良性(がんではない)」のしこりや変化が起こることがあります。ここでは代表的な病気を、わかりやすくご説明します。

・乳腺線維腺腫(にゅうせんせんいせんしゅ)
乳腺の良性腫瘍の中で最もよく見られるタイプです。30代の方に多く、10代で見つかることもあります。しこりは「コロコロ動く」「卵のように丸い」形をしていて、痛みはほとんどありません。閉経後に大きくなることはほとんどありません。まれに大きく(4〜5cm以上)なる場合があります。そのようなときは手術で取り除くことを検討します。

・葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)
乳腺の中にできる良性のしこりの一種で、急に大きくなるのが特徴です。30〜40代の方に多く見られます。ごくまれに皮膚を押し広げるほど大きくなることもあります。針生検で葉状腫瘍と診断された場合は、手術で切除することが必要です。多くは良性ですが、再発を繰り返すごとに「悪性葉状腫瘍」に変化することもあり、肺への転移を起こすようになるため、早めの治療が重要です。

・乳腺症(にゅうせんしょう)
閉経前の女性に多く見られます。女性ホルモンの影響で乳腺が張ったり、しこりのように硬く感じたり、痛みを伴うことがあります。超音波検査では「ひょう柄(豹紋様)」のような特徴的な映り方をします。通常は経過観察で問題ありません。ただし、乳がんと似た所見がある場合もあるため、必要に応じて針生検などの検査を行うことがあります。定期的に乳がん検診を受けることで、安心して経過を見守ることができます。

・思春期乳腺症(ししゅんきにゅうせんしょう)
思春期(10代)に見られる乳腺の変化です。乳房の発達に伴い、しこり・張り・痛みなどを感じることがあります。これは成長期のホルモンの影響によるもので、自然に落ち着くことがほとんどです。左右で大きさが違うときは、医師の診察を受けて確認することが大切です。

[まとめ]
良性の乳腺疾患は、多くが命に関わるものではありませんが、しこりの形や大きさは人によって異なります。
「これくらい大丈夫」と自己判断せず、少しでも気になる変化があれば、早めに専門医へご相談ください。

グラフで見る『西村 基 院長』のタイプ

どちらかというと
エネルギッシュで明るく話しやすい先生

穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

どちらかというと
エネルギッシュで明るく話しやすい先生
穏やかでやさしく
話しやすい
エネルギッシュで
明るく話しやすい

先生を取材したスタッフまたはライターの回答より

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