菅野 聖逸 院長
SEIITSU KANNO
患者さんへの丁寧な説明を重視。地域の方から親しまれる町のかかりつけ医
東海大学卒業後、同大学で分子生物学を学び学位取得。皮膚科診療の臨床経験を積む。1988年、菅野皮膚科を開院(JR川崎駅 京町循環 バスで10分)。
菅野 聖逸 院長
菅野皮膚科
川崎市川崎区/京町/川崎駅
- ●皮膚科
第一号で学位を取得、皮膚科医の道へ
私は小さい頃からお腹を壊すなどで頻繁にお医者さんのお世話になっていました。診察を受ける中で次第に医療への興味が湧いたことが、医療を目指したきっかけだと思います。 自分の周りにも医療関係者はいなかったので、医者になれば周りの人も診てあげられるかなという気持ちもありましたね。
大学入学後は、それまで以上に必死で勉強しました。教授に聞いて分からない所は、英語で書かれている原書を手に入れて調べることも多く、第一号で学位を取るくらい、よく勉強した時期でした。お陰で様々なことを学ぶことができましたね。皮膚科は、特別な検査をしなくても自分の目と顕微鏡、知識と経験で患者さんの症状からほとんどは診断することができます。細分化されている他の科に比べ、とてもやりがいを感じたのが専門分野として選んだ理由です。
東海大学を一期生で卒業した後は前期研修医として、その後は大学院に入り、分子生物学や光線療法なども学びました。ミシガン大学から留学のお誘いもありましたが、娘の教育を優先してお断りし、町のお医者さんとして患者さんと接するために開院することを決意しました。
分からない、と正直に言えるスタンスで治療する
川崎は特に土地勘があったわけではありませんが、たまたまご縁があり今の場所をご紹介いただきました。当院の患者さんは口コミでいらっしゃる方がほとんどです。比較的大人の方が多いですが、症状は様々でいぼやニキビ、しみや湿疹のほかまれに皮膚がんの症状でみえる方もいらっしゃいます。
皮膚の病気は教科書でもわからない症例や大学病院へいっても結論がでない症例、原因がはっきりしないものもたくさんあります。当院では診療の際、そういったものはあいまいな説明をせず、原因は分かりませんが…と正直に伝えることを大切にしています。また、診断のつかない症例もあります。ただ、今までの診療経験や患者さんの皮膚の状態を診ることで、どれ位の治療経過をたどるのかは分かります。薬の副作用などデメリットの説明も含めて、分かることはしっかりと丁寧にやっていきたいと考えています。
白班などの難治性の皮膚病などに用いる光線療法やシミ・しわの治療に用いるビタミンC剤の開発もおこなう
白班・しみ・しわ・肝斑などのお肌のトラブルに悩む方は多いですが、治療の一環として取り入れているのが「光線療法」と「ビタミンC剤」の治療法です。
光線療法は紫外線のもつ主に抗炎症効果を利用した治療法です。皮膚病の部位に直接照射することで悪いリンパ球などの活動を抑え、白斑や円形脱毛症の治療をおこなう方法です。これは私が大学時代に研究し、学位に関係する治療法で、開院の際に治療法の一つとして取り入れました。当院ではナローバンドUVB療法とPUVA療法という2種類の違った紫外線を使用し、患者さんの症状や部位で使い分けています。内服・外用療法に加え、幅広い分野で効果が期待出来ます。
ビタミンC剤、プロビタミンCとは、皮膚の老化防止に良いと言われているビタミンCをお肌から吸収しやすくしたビタミンC誘導体の ことです。以前は海外の物を取り寄せて使っていたのですが、あまり品質がよくありませんでした。そこで、その会社が販売しなくなったことや患者さんからの要望に応える形で、新たな製品を開発することにしたのです。開発してから10年の時間が経過しましたが、患者さんが長く使えるもの、これなら自分や家族が使ってもいいだろう、というものができました。
しっかりした診療、丁寧な説明
患者さんとの診察では丁寧な視診、触診そして分かりやすい説明をすることを大切にしています。
皮膚科にとって触診もまた、大事です。皮膚が赤いという症状ひとつにしても、ただ赤い場合と、盛り上がって赤い場合など違いがあります。例えば、あせもなのか毛のう炎なのかも、触診をすれば区別しやすいですから。
診療のあとは病気について患者さんに分かりやすい言葉で説明することが大切です。皮膚病には薬が原因で起こることもあります。これを薬疹というのですが、長年飲んでいる薬でも急に起こる可能性があり、重症化すると入院する可能性もあるやっかいな病気です。患者さんのお話を聞き、こうした薬疹の可能性についてもしっかりとお話しします。ほかの病気でいくつもの薬を服用していることもあるので、場合によっては主治医の先生との連絡や調整をおこなうこともあります。
当院で薬を処方する場合も、再診の時には副作用がなかったか確認することから始めるなど、細心の注意を払っています。あまりにも心配な症例の患者さんを診察した場合は、診療後、休みの日でも自宅から患者さんに電話をかけて様子を聞くことがあります。こちらからご連絡をすると皆さん一様に驚かれるのですが、こちらとしては診察の結果が気になりますからね。年に何度もあることではありませんが、患者さんの状態は常に気にかけていることが多いです。また、町のお医者さんとして診療をおこなっているので、ちょっとした体調不良も診察し、必要に応じて血圧の測定など簡単な診察をおこなうこともあります。ご高齢の方の場合には、いくつもの病院を受診するのは大変ですからね。患者さんから「先生の顔をみるとほっとする」と言われると嬉しくなりますね。患者さんと向き合う日々は充実しています。今の仕事は天職だと考え、生涯現役でいこうと考えています。
これから受診される患者さんへ
皮膚科の治療経過は病気や状態により変わります。例えばじんましんにしても、一週間で治る人もいれば、一年も二年もかかる人もいます。若い方のニキビは軽視されがちですが、しっかりと治療しないと黒ずんだ跡になる可能性もあるので、実はでき始めたタイミングで食事や普段のケアをしていくことが大切です。ほかにも薬にかぶれる可能性や、人によっては先ほどお話した薬疹が出る場合もあります。病気の種類や状態によっては長くかかる可能性もありますので、皮膚のトラブルは早めに対応することが必要です。当院は丁寧な診察で病気を診察し、それを患者さんに分かりやすく説明することを心がけてます。分からないことはお医者さんに聞けばいいというスタンスでかまいません。気になった時点でまずはお気軽にご相談いただきたいですね。
※上記記事は2018年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。
菅野 聖逸 院長 MEMO
- 出身地:北海道
- 趣味:ゴルフ、バンド
- 好きな本・作家:クライブ・カッスラー ※英語で
- 好きな映画:007シリーズ
- 座右の銘・好きな言葉:天職、ケセラセラ、成るようになる
- 好きな音楽・好きなアーティスト:Bill Evans、Led Zeppelin
- 好きな場所:ハワイ・京都
グラフで見る『菅野 聖逸 院長』のタイプ
どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
どちらかというと エネルギッシュで明るく話しやすい先生 |
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穏やかでやさしく 話しやすい |
エネルギッシュで 明るく話しやすい |
先生を取材したスタッフまたはライターの回答より
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